EXHIBITION

「建築」への眼差し -現代写真と建築の位相-

2018.8.4-2018.10.8

建築写真における「記録」と「表現」

 ニセフォール・ニエプスによって撮影された歴史上初の写真が作業場の窓から見える納屋と鳩小屋の映像であったことが示すように、写真は誕生時から建築と深い関係にあった。
建築にとって写真が特別な媒体であったのは、その透明性の神話のためだ。多くの匿名的な建築写真において写真は透明なメディアであり、人はそこに写真ではなく、建築そのものを見ようとする。こうした受容の枠組みは今なお、社会一般に存在している。
 しかし写真は強固な記録性を持つと同時に、明白な作為性を帯びた媒体でもある。例えばル・コルビュジエは自らの建築の写真を雑誌 に発表するに当たって、さまざまな修正を施した。建築は写真の透明性の神話とその魔術的な力に依存しつつ、その背後で絶えず実物を超えたイメージを作り出すという欲望を育んできた。
 つまり建築写真における「記録」と「作為=表現」という二つの側面は、必ずしも相反するものではなく、常に分かち難く結びついている。この展覧会で展示される13人の写真家と現代美術家の作品は、その結びつきの多様さを示している。言い換えれば、写真が宿命的に持つ記録性を踏まえつつ、それをいかにして表現に転化するかという部分に、それぞれの作家のオリジナリティを見ることができるのだ。建築の強度に拮抗するアーティストの視線。建築と現代写真の交点から生まれた作品の魅力を実感してもらいたい。
(鈴木布美子)

「建築」への眼差し -現代写真と建築の位相-
A gaze into architecture - Phases of Contemporary Photography and Architecture -

会期
2018年8月4日(土)~10月8日(月・祝)

会場
建築倉庫ミュージアム(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10)

開館時間
火~日 11時~19時(最終入館18時) 月曜休館(祝日の場合、翌火曜休館)

入場料
一般3,000円、大学生/専門学校生2,000円、高校生以下1,000円

主催
建築倉庫ミュージアム

企画
鈴木布美子

会場設計
Atelier Tsuyoshi Tane Architects(田根剛)

展覧会企画協力
アート&パブリック株式会社

協賛
CASAMATTA / BIBI GRAETZ、株式会社伸和工務店 design field laboratory、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント、 株式会社東京スタデオ

協力
青木淳建築計画事務所、IZU PHOTO MUSEUM、大林コレクション、ギャラリー小柳、ShugoArts、大成建設株式会社、タカ・イシイギャラリー、TARO NASU、東京大学総合研究博物館小石川分館(建築ミュージアム)、ユカ・ツルノ・ギャラリー、 ワコウ・ワークス・オブ・アート

出品作家
トーマス・デマンド、マリオ・ガルシア・トレス、畠山直哉、カンディダ・へーファー、ホンマタカシ、今井智己、ルイザ・ランブリ、宮本隆司、トーマス・ルフ、杉本博司、鈴木理策、米田知子、ジェームズ・ウェリング

対談イベント「表現としての建築写真」(仮題)

登壇者
カンディダ・へーファー、畠山直哉(敬称略)

日時
8月4日(土)14時〜15時20分(受付開始13時30分より)

会場
寺田倉庫 TERRATORIA

定員
100名(事前申込、先着順)

参加費
1000円

申込方法
Eメールの件名を「8月4日対談イベント参加希望」とし、
以下の必要事項をご記入のうえ、[info@archi-depot.com]へお送りください。
このアドレスからのメールを受信できるよう端末の設定をご準備ください。

(1)8月4日対談、(2)氏名(フリガナ)、(3)メールアドレス、(4)当日連絡のつく電話番号

*定員に達し次第、受付を終了いたします。
*複数名でのお申込みはできません。
*お申込みから3日以内に予約完了メールをお送りします。万が一3日を過ぎても返信が届かない場合は、お手数ですが下記までご連絡ください。
03-5769-2133(平日10:00〜17:00)